【公式暗記不要!】損益分岐点売上高の求め方

経営

決算分析を行う時に上司から

上司
上司

ちょっと損益分岐点売上高も出しておいて~

なんて言われて慌ててネットで検索したなんて方いませんか?
公式に当てはめて出したけど、実はいまいち理解できてない方もいるかもしれません。

実は損益分岐点売上高は公式を覚えなくても、考えて求めることができるんです。

この記事では損益分岐点売上高を理屈から考えて求める方法を紹介します。

こんな方におすすめ

・損益分岐点売上高の仕組みを理解したい
・公式に当てはめないで自分で考えて求めたい

損益分岐点売上高とは

そもそも損益分岐点売上高とはどういったものなのでしょうか。

簡単に言うと、

損益分岐点売上高とは、利益が0になるときの売上高

となります。

つまり利益を出すための必要な売上高を表しています。

損益分岐点売上高の公式

さて、次は損分岐点売上高の公式も一応見ていきたいと思います。

損益分岐点売上高=固定費÷{(売上高ー変動費)÷売上高}

損益分岐点売上高=固定費÷(限界利益÷売上高)

だいたいこの2つの公式を見かけることが多いと思います。

カッコがやたら多いし、割るとか引くとかあってなんのこっちゃって感じですよね。
公式の意味がわからず丸暗記したり、その都度調べて対応しているかたも多いのではないでしょうか。

ではいよいよ本題の損益分岐点売上高を求めるときの考え方をやっていきたいと思います。

公式不要!損益分岐点売上高の求め方

固定費と変動費に分ける

損益分岐点売上高を求める第一ステップは、損益計算書を固定費と変動費に分けることです。

固定費と変動費については別の記事で解説しています。不安がある方はそちらを先にご確認ください。

科目金額区分
売上高500 
仕入高200変動費
人件費100固定費
運送費50変動費
広告宣伝費30固定費
雑費20固定費
営業利益100 

例えばこのような損益があり、この会社では仕入高と運送費が変動費でした。

固定費と変動費の区分は会社によって異なります。
自社の事業と科目内容から、売上に連動するものを適切に選択しましょう。

固定費の合計金額を把握する

科目金額区分
売上高500 
仕入高200変動費
人件費100固定費
運送費50変動費
広告宣伝費30固定費
雑費20固定費
営業利益100 

次は固定費の合計金額を把握します。

固定費の合計金額=100+30+20=150

簡単ですね。

売上高-変動費=固定費となる売上高を求める

固定費を把握したら150でした。
この時点でなんとなく、売上高が150はないと利益出ないことは想像できると思います。

しかしまだ変動費が残っていますね。
売上高-変動費が150のとき、利益が0になるので、売上高-変動費=150という式を解けば良いということです。

このままでは解けないので、文字を使って一次方程式の形にしたいと思います。

科目金額区分
売上高500 
仕入高200変動費
人件費100固定費
運送費50変動費
広告宣伝費30固定費
雑費20固定費
営業利益100 

売上が500のとき、変動費は250です。
どうやら売上の半分が変動費となるようですね。
売上をxとしたら、変動費は0.5xと表せます。

x-0.5x=150
0.5x=150
x=300

方程式を解いたら、x(売上高)が300のとき、利益が0になるとでました。
確かめてみましょう。

科目金額区分
売上高300 
仕入高120変動費
人件費100固定費
運送費30変動費
広告宣伝費30固定費
雑費20固定費
営業利益0 

利益が無事0になりました!
損益分岐点売上高は300でしたね。

まとめ

このように順序立てて考えると、公式がなくても計算できますね。

手順をまとめると、

1.損益計算書を固定費と変動費に分解する
2.固定費総額を算出する
3.売上高をx 変動費をxの割合で表し、売上高-変動費=固定費 の方程式を解く

じつはこの方程式を変形すると最初に紹介した公式になるので、やっていることは公式と同じです。

やりやすい方で考えてみてください。

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